ライブ本番って、どんなふうにリハをしたらいいのか、また手順やマナーについてわからない事だらけ・・・
という大人ボーカル、ライブ初心者の方はぜひ読んでみてください。
練習はOKでもライブ本番は違った緊張感があり、プレッシャーもかかりますよね?
特にボーカルはなんだかんだ言ってもバンドの看板。
オロオロしたり迷惑をかけたりしないように、ある程度ライブ本番の手順について把握しておきましょう。
ボーカルライフ実践マニュアル、今回はライブ本番におけるマナーやリハの手順についてボーカルとして最低限、知っておきたいポイントについてお話しします。
【1】ライブ本番のリハでの共通言語
ライブ本番のリハとスタジオなどで練習(リハ)をする時は、目的がそもそも違います。
ライブ本番のリハは練習が目的ではありません。
楽器をセッティングして、少しでもいい音を作って本番を迎えるためのサウンドと環境づくりが目的になります。
そこでは自分たちが勝手にやるのではなく、PAさん(音響機材のオペレーター)にお任せすることがほとんどなので、PAさんとのコミュニケーションが大切になってきます。
セッティング |
各楽器の設置。準備など |
上手 |
(かみて)客席から見てステージの右手 |
逆リハ |
本番とは逆順でのリハーサル |
下手 |
(しもて)客席から見てステージの左手 |
PA |
音響システム。卓ともいう。 またはミキサーなどを扱い、会場の音やステージ上の音のバランスを取ってくれる人のこと。 |
そで |
ステージ横にある客席から見えない場所 |
ライン |
ギターなどをアンプに繋がずに、ケーブルでミキサーにつなぐこと。 |
キャパ |
キャパシティーの略。その会場(お店)の収容人数 |
サウンドチェック |
各パートの音の音量やバランスをとるために、本番前にPAさんと確認すること。 |
返し |
ステージ上にある、メンバーが自分たちの演奏を聞くためのモニタースピーカー。モニター、ころがしとも言う。 |
リバーブ |
いわゆるエコー。 残響音をつけるエフェクト |
チャージバック |
ノルマなどを差し引いて戻ってくるお金 |
SE |
サウンドエフェクトの略。 音響効果 |
MC |
マスターオブセレモニーの略。 司会、曲の間のトーク |
チューニング |
調音、音合わせ |
セトリ |
セットリストのこと。ライブで演奏する曲順 |
ライブハウスで演奏する以外に、カフェやお店、どこかの施設などで演奏することもあるでしょう。
または野外という場合もあります。
サウンドチェックやリハができない場合もあるし、必ずしも設備が整っているとは限らず、PAさんがいないケースもあります。
【2】ライブ本番でのマイクや音響機材(PA)についての注意事項
次は要チェック!
ライブ本番、ステージ上でボーカルがついうっかりやってしまうマイクや音響機材についてのNG項目についてです。
①シールドやケーブルをいきなりプラグから抜いたり、踏んだりしない。
ライブ本番のステージ上には、たくさんのシールドやケーブルがひかれています。
つい踏んでしまうこともあるのですが、踏まないように気をつけましょう。
また電源が入っている状態で、コードやシールドをいきなり抜いたりせずに、PAさんに「抜いてもいいですか?」と確認してから抜きましょう。
②飲み物をアンプなどの上に置かない。
ボーカルはとくに歌っていると水分補給をしたくなるので、飲みものを用意することが多いはず。
ライブ本番は緊張もするし、よけい喉が乾きますよね。
その飲み物を置く場所にいつも困るのですが、アンプや機材の上には置かないこと。
また床の上に置く際は、倒れたてこぼれてしまうような状態では床に置けません。
ペットボトルなどはケーブルなどが混み入っていないスペースに、安全に置くようにしましょう。
ライブハウスによっては、ステージ上に飲み物を持ち込めない所もあるので、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
③モニター(返し)に気をつける
ステージ上では、他の楽器のアンプなどは
結構離れた場所にあるのですが、一番気をつけたいのは正面のモニター。
ボーカルの立ち位置の前に、このようなモニターが
置いてあることがあります。
うっかりそのモニターにマイクを向けてしまうと、ハウリング(反響して雑音が!)を起こしてしまいます。
とくにハンドマイクで歌う場合は、マイクのヘッドは、常に上に向けるように気をつけましょう。
マイクが口元から離れたときに無意識に足元にあるこのモニターにマイクのヘッドが向いてしまう場合が
多いので、要注意です。
【3】ボーカルが注意すべき、ライブ本番のサウンドチェックとリハの手順
ライブ当日は、本番前にサウンドチェックとリハーサルを行います。
サウンドチェックとは、できるだけいい状態で本番を迎えられるように、あらかじめ各楽器やボーカルの音響のチェックをして演奏状態を把握しておく作業です。
リハーサルという言い方をすることもありますが、ここでのリハは練習のことではなく、あくまでもサウンドチェックが目的。
ボーカルは主に
◆マイクの音質・ボリューム・モニターから聞こえる自分の声
◆その他、モニターから聞こえる他のパートの音・全体のバランス
を調整、確認します。
どの程度やるかはケースバイケースですが、ライブハウスなどで行う通常のやり方について簡単に説明しますね。
①まずは、挨拶。
これはとても重要!常識です。
お店のスタッフはもちろん、対バンの方や、関係者、PAさん、照明さんには必ず挨拶をしましょう。
サウンドチェックやリハのときも「よろしくお願いします!」「ありがとうございました!」など忘れずに!
大きな声で元気に言わなければ聞こえません。
緊張のせいでつい忘れてしまうこともあるので、気をつけて。
②出演者ごとに順番にサウンドチェック
自分たちの番が来たら「よろしくお願いします!」と挨拶をして速やかにステージに上がり、楽器などセッッティングします。
ボーカルのマイクスタンドや譜面台のセッティングは自分でできるように、練習の時に慣れておきましょう。
初めはドラムなどからサウンドチェックすることが多く、ボーカルは最後になることが多いです。
バンドでない場合、ピアノやギターなど楽器から先になります。
カラオケの時は、カラオケ音源のチェックをしてから ボーカルになります。
他のメンバーがサウンドチェックをしている時に、余計な音を出したりおしゃべりして騒いだりしないように。
③ボーカルマイクのサウンドチェックの仕方
ボーカルの番が来たら、マイクのテストから始まります。
「お願いします!」と挨拶してから始めます。
「チェックチェッック!」「ハッハッ」「あ〜〜」「HEY〜」などと声を出してみます。
注)すぐに声だしをやめてしまう人が多いのですが、
PAさんに「OKです!」と言われるまで、 声を出し続けるようにしましょう。
ボーカルのマイクチェックでは、
◆そのライブで使う一番高い声や一番低い声
◆ファルセットなどの軽めの声
◆声や息の抜け感や響き
◆小さく響かせる声や太く張った声
◆「シャ、シュ」「タッ!!」「チッ!!」などの破裂音など
いろいろなパターンで声を出してみると良いでしょう。
その他、モニター (返し)の状態をチェックします。
特に大事なのは、
◆一番大きく響くときの声を、本番と同じように出してみることです。
その他、
◆自分の声がどう聞こえているか
◆他の楽器がどう聞こえているか
◆バランスに問題はないか
などを確認します。
サウンド・チェックはマイクが入っているかどうかをチェックするものではありません。
ただ小さな声を出すだけで終わると、本番でのボーカルのボリュームと違ってしまいますよね。
そうすると音が割れたりハウったりして、サウンドチェックをした意味がなくなってしまいます!
なので、実際に歌うときのボーカルの声を出して確認しましょう。
このように、返し(モニター)のバランスと全体のバランスをみながら演奏しやすい環境を作っていきます。
違和感を感じたり、バランスが悪い場合は、
「もう少しマイクの返しをあげていただけますか?」とか、
「ピアノを少し返してもらえますか?」などと、具体的にPAさんに伝えることが重要です。
実際、慣れもあると思うので、はじめはあんまり神経質にならずにPAさんにおまかせするといいでしょう。
かと言って無関心にならずに、普段から意識して自分でセッティングできるように心がけることですね。
④サウンドチェックが終わったら、次は演奏
ボーカルのサウンド・チェックが終わって全体の音作りができ、PAさんからOKが出たら終了です。
リハが終わったら「ありがとうございました。本番よろしくお願いします!」と挨拶を忘れずに。
また、本番で緊張すると声が小さくなってしまう人、
あるいは興奮して、リハの時より声が大きくなってしまう人もいます。
ここが他の楽器と違う点でもあります。
緊張するだけでマイクに声が乗りにくくなるので、リハと同じように本番でも歌えるようになるには、慣れも実力も経験も必要です。
それに実際はリハでいくら音を作っても、本番では色々と変わってしまうものです。
会場や音響によってもその都度、歌いやすかったり歌いにくかったりしますが、それも経験を積んでいくとそれなりに対応できるようになると思います。
いずれにしてもライブの音作りはPAさんとの共同作業なので、 PAさんとコミュニケーションをとり、よい関係を築くことが大切ですね。
また対バンなどで共演される他の出演者とのコミュニケーションも忘れずに(^-^)
【4】ライブ本番でボーカルがバランスを崩さないように
ライブ本番のリハーサルやサウンドチェックの目的は、本番でいい演奏ができるように、事前に音作りや環境づくりをすること。
サウンド・チェックのときと本番での音のバランスが変わらないように、ボーカルはできるだけライブ本番と同じように声を出す必要があります。
でもそれ以前に、ボーカル自身の声が使えていなければ、バランスを取るのが非常に難しくなります。
極端に声が小さいとか、こもっているとか、Aメロではほとんど聞こえないのにサビになると絶叫するとか(笑)
ボーカルのバランスが悪いと、他の楽器のバランスも崩れてしまいます。
ステージ上でいい音を作っていくことはできません。
ボーカルとしてより良い環境であなたの実力を発揮するためにも、マイクや音響機材について知っておくことも大切ですね。
安心して聴いていただけるボーカルを目指して頑張りましょう(^-^)v
まとめ
◆自分のマイクやスタンド、ミキサーのセッティングはとりあえずできるように。
機材によって扱い方も違うので、わからないことは聞く。人任せではなく自分でやるという気持ちが大事。
◆マイクの扱いはもちろん、機材のこと、マナーやルールは押さえておこう!これは必須。
◆ボーカルはとにかくマイクへの意識と、自分の声を最大限生かせるような努力と工夫をしよう!
その意識が大事です。
◆本番ではメンバー、スタッフ、PAさんなど、いい状態で演奏できるようにコミュニケーションをとろう(^-^)とくにリハは重要。
すべてが、ボーカリストとして輝くためのあなたのパフォーマンス(仕事)です!
◆リハでも本番と同じようにサウンド・チェックをすること。
できるだけマイクに乗る、とく響く声で歌うためにもボイトレは必要。
とても、参考になりました。
バンドではなく、弾き語りですが、
ボリュームを、控えるなど、
リハーサルは、連絡ではなく、
ギターとボーカルの音質、音量の設定
、聴き心地が良い演奏目指して
頑張るのはマイクの通りの良い声を
出せるようにします。
会場の方々への挨拶もわすれずに、
しっかりと行きたいと思います。
拝見させて頂いて、
とても良かったです。
ありがとうございました。
太田さん、メッセージありがとうございました!
弾き語りでライブされているんですね。参考にしていただけてよかったです。
これからもいい歌いい音、目指して頑張ってくださいね(^^)