「あの歌手口パクだよね」とか、「口パクでなきゃライブは難しい」なんて、
口パクって結構、ネガティヴなイメージで使われることが多いようです。
でもちょっと待ってください。
口パクって、そんな単純なものではないんです。
長年、歌が上手くなりたいという方や、思うように歌えなくて悩んでいるという方のレッスンをさせていただいていると、そもそも歌うためのフォームが出来ていない方が多いのを実感します。
歌うためのフォームというのは、2つ。
【1】見えるところ、つまり
口の開け方や形、唇、顎、舌、表情、肩や胸の位置、姿勢、歌っているときの動き・・・などと
【2】見えないところ、簡単に言うと
声帯、喉の周りの筋肉、呼吸気管、横隔膜、腹部周辺の筋肉などの動きや形です。
ここでは【1】見えるところのフォームについて、
いかに口パクが重要か、お話していきますので参考にしてください。
口パクできるってスゴイ
ではさっそく、想像してみてください。
あなたがテレビの歌番組で急きょ、歌うことになったとします。
そんな自信がないです💦とプロデューサーに言ったところ
「実際に歌わなくても大丈夫。上手い人の歌を流すので口パクでOK!」
と言われました。
「なあんだ、口パクか。それなら大丈夫。」
・・・なぁんて、安心しますか?
そして、その歌に合わせて口パクでパフォーマンス出来ますか?
現実にそんなテレビ出演の話なんてありませんが(笑)
でもとりあえず、あなたは本番に向け、必死に口パクの練習をしたとしましょう。
実際やってみると、当然ながら、全く簡単ではないわけです。
その歌手を観察し、口や体の動きを徹底的にマネして、それが、どんなタイミングでどういうふうに動いているか?同じ様にできることを目標にします。
口パクを含めた見た目のパフォーマンスを、それなりにできるように!
…すると、どうなると思います?
歌の技術が間違いなく上がります!
なぜなら、上手い歌には上手い動きが伴っていて、それはやっぱり理にかなっているから。
上手く歌えないのは、上手くいかないフオームで歌っているからです。
なので、口パクでそれなりに歌える、
すなわち【上手くいくフォームを身につける】ことは、上達への重要項目でもあるんですよ。
また、リスナーをどう楽しませるか?
どう盛り上げるか?そのステージをどんなふうに魅せるか?
という計算されたパフォーマンスや激しいダンス・ミュージックなどは、口パクも全然アリだと思うし、それはそれで一つの歌唱法なのでは?と思うわけです。
つまり口パクできるってことは、それなりに歌えるってことでもあるんですよ〜!
しつこいようですが、
思うように歌えないという方のほとんどは、口パクのフォームが出来ていないので、その歌番組の本番をむかえる気持ちでぜひ練習してみては(^o^)v
伝わる歌をうたうには【フォーム】が5割?!
「本当に歌っているわけではないのに、口パク(見た目のフォーム)だけで上手くなるの!?」
と思うかもしれませんね。
確かに、口パクが上手い人が必ず歌が上手いかと言うとそうとは限りません。笑
ですが、レッスンをしていても皆さんフォームができていないので、口パクでそのフォームを掴めば、本当にいろんな問題が解決したりします。しかも即効性もあり!
あなたが抱えている悩み、例えば
・高音で力んでしまう
・滑舌が悪い
・歌詞が伝わらない
・苦しくて最後まで歌えない
・喉が痛くなる
・声がすぐかすれる
・声がこもる
・リズムに乗れない
・歌にメリハリがない
などという問題が、口パクでフォームを整えるだけでけっこう解決したりします。
これはレッスンでも実証済みで、ちょっと口の開け方を変えるだけで一瞬で声の出し方が変わったり、唇の使い方一つで言葉がクリアになったりするんですよ。
もちろん、フォームだけではありません。 まっとうに歌うには技術も必要だし、その人の感性や生まれ持っての声質も関係するかもしれません。歌い手のバイブレーションが聴き手の心に響くわけです。
口パクってつまりは、 そうすることで、歌のクオリティーも必ずアップしますよ! では、どんなふうに口パクの練習するのか、具体的にアドバイスしていきたいと思います。 まずは、あなたが今練習している曲と、鏡を用意してください。 【1】その練習曲(本人の歌入り)をかけて、鏡の前で声を出さずに歌ってみよう あなたが実際に歌う必要はありません。狭いアパートでもできる(^0^)v この際、思いっきりなりきってカッコよく。 【2】なるべく表情筋を使って、歌っている表情だけで歌が伝えられるように口パクする 大好きなアーティストの表情をマネしてみるといいですね。感情ものせてやってみます。 【3】そして、口の動きに注目!! 演歌などはそれほど動きませんが、ロックなどは顎がガツンと開くこともあります。 頭では皆さん理解していても、実際にできるのとは違います。 映像にあわせて、一緒に歌ってみることをオススメします。 【4】無声音で、呼気圧をかけながら口パク ただ口もとだけを動かすならリアリティーに欠けますが、きちんと息が出ていて、ブレスもできれば、自然な動きになってきます。 こんなふうに歌うと、”うまく歌えているときの体の感覚”を、実感としてとらえることができます。 【5】口やアゴが、”ラクに動いている感覚”をつかむ 実際に歌っているときは、のどに力が入って固まってしまうので動かしづらくなる方も、口パクでやると声を出していないので、とてもラクに動くハズ。 顔の表情だけでなく、うまく歌えているときの体感をとらえる意味でもとても重要なので、ぜひやってみてくださいね。 口パクは、あなどれませんよ(^o^)v
上達するためにはフォームが重要なんですね。
なにより歌は心、ですよね。
表情と動きだけで伝えられる表現力を身につけるってことでもあります。<exercise> 口パクを極める!
姿見があれば、ベストです。
いかにも自分が歌っているかのように、口パクでやってみます。
表情がいいと、歌が豊かになりますよ。
音楽のジャンルによっても違いますが、どこでどんなふうに動くかチェックしてみましょう。
やっているつもりで出来ていない人もたくさんいます!まとめ
◆口パクができるということは、上手くいっているときのフォームができるということ
◆上手く歌えないのは、上手くいかないフオームで歌っているから
◆口パクを含めた見た目のパフォーマンス上げることで、歌のクオリティーも上がる
◆口パクでそのフォームを掴めば、意外といろんな問題が解決する!
口パクでも口パクじゃなくても本人には変わりないので、それを含め、これからも応援していきます。
そうですね!どちらでも変わりないので楽しんでください(^^)
楽しそうな練習でやりたくなります。
ネットなどで「口パク=悪」みたいなことやバカにした書き方を見るたびに不思議で不愉快でした。
バンドのアテフリにはそんな反応しないのに。
ひろろさん、コメントありがとうございました。
口パクは立派なテクニックだと思います。
そしてこのエクササイズをやると本当に歌が変わります!ぜひやってみてくださいね