「歌うとモノマネになってしまって・・・」
「真似してるわけじゃないのに、その歌手の歌い方に似てしまう・・・」
そういう声、よく聞きます。
モノマネで盛り上げたい!という場合は別として、このような声の裏側には、「本当はもっと自分らしく歌いたいのに。」という思いがあるハズ。
歌が上手くなるためには真似をするのは必要!という意見と、モノマネはよくない!という意見。
色々ありますが、一体どうしたらいいのか?
これを読むと、あなたが本当の上達に向けて、どこをマネして、どこをマネしない方がいいのか?がわかります。
「学ぶ」は「真似る」から。どんどんマネしよう
真似することは、できるようになるために一番必要な学習&上達法。
どんなことでもマネから入るし、初めから上手にできる事も、できる人もいません。
「学ぶ」の語源は「まねる」から来ているというのも納得ですよね〜!
唯一無二のアーティストだって、必ず誰かの影響を受けていて、真似をするところから始まっているハズです。
そこから独自のものに変化していったり、オリジナリティーが生まれてきたりするんだと思います。
なのでまずは、どんどん真似してみましょう!
全てはマネからです。
どこをマネして、どこをマネしないか
一般的にマネと言うと、その歌手の特徴的な部分を強調させる歌い方をイメージすると思います。
でもそれではちょと違うんですね。
では、歌の上達ために、何をどうマネするのか?
押えておきたいポイントは・・・
1 基本パターンをマネする
2 デフォルメではなくリアルに
3 どうしてそうなるか?をマネする
ちょっとわかりにくいと思うので、1つずつ説明しますね(^^)
1- 基本パターンを真似する
誰に教わるでもなく、自分の世界を表現できる音楽的なセンスがある人もいます。
そういう人はきっと(それが意識的であろうと無意識であろうと)自然にマネするポイントや基本を身につけてしまうんだと思います。
なので一見基本とは無縁のように見える人であっても、、これから掴もう!という人であっても、この「基本パターン」はとても大事!
あ、「基本なんて〇〇くらえ!俺様のオリジナリティーは誰のもんでもねえ!!」
と言う方には参考になりませんのでご了承ください。
また、中には例外もあり、独自の世界を持っているアーティストほど基本から離れています。
確かに開いていません。。。笑
でもそれは、口を開けなくても独自の響きを作り上げているからであって、基本を無視しているのではありません。基本から離れた独自の世界で表現されているのでしょう。
「基本パターン」とは、歌が上手い人達が実践している共通項の部分。
「彼らの当たり前」のやり方、のことです。
それにはある程度の「型」があって、その「型」にはレジピみたいなものがあるのです。
ケーキでいうとスポンジ作り。。。みたいな。
何をのせてどんなケーキで売るか?は別としても、基本の生地は「なんか適当にお願いしまーす」とはいきませんよね?
つまりここで大事なのは、「彼らの当たり前」を真似すること。
「オーブンはちゃんと余熱しておく」とか「卵白と卵黄に分ける」とか「粉はちゃんとふるっておく」とか。
こういう部分を「よくわかんないけど適当で〜」で歌っちゃうと、やっぱりなんか変??となるワケです。
リズムの取り方をどうするとか、ここのブレスはこのタイミングでとか、高音の声帯の感覚とか、この時の声のイメージとか、体の動きや喉のフォームとか、腹圧のかけ具合とか、どんなふうに語尾を歌い分けるかとか、。。。
まぁそういうパターンのようなものを真似していきましょう!
2- デフォルメではなく、リアルをマネる
デフォルメって絵画でよく使う言葉ですが、要は、
わかりやすい特徴をオーバーに表現して、そうでない部分を切り捨てるってことですよね。
これはモノマネ芸人さんが使うテクニックです。
全然マネするつもりじゃなくても、その歌手の個性や特徴的な部分に影響されて、ついついデフォルメ的な歌い方になってしまうこともあるかもしれません。
いずれにしても、なんとなく聖子ちゃんぽい♡ところをマネするのではありません。
パッと見、わかりやくてイメージしやすい特徴ではなく、注意して探さなければ見えないような具体的で細かい部分を、きっちりマネするのです。
デフオルメではなくリアル。
それを真似して細かく練習してみることです。
3- どうしてそうなるか?をマネする
何をマネるか?という点で言えば、1、2ともに大切なポイントですが、ここからがさらに重要。
ただ真似するだけでなく、実際にいろいろ試して練習してみるといいですね。
そして、どうしてそうなるのか?を分析することです。
分析なんて言うと難しくて面倒くさそうだけど、「なんで?なんで?」って好奇心を持って探ってみると、そこにはいろんな発見があるハズ。
たとえば、
「このフレーズ、こんなに短いのに、どうして何度も息継ぎしてるんだろう?」とかね。
意外にそう言う細かい部分を気にして聴いている人は少ないかも・・・。
レッスンでよく生徒さんに、「ほらココ、こうなってるでしょ?」と
その歌手がどういうふうに歌っているか、音源を聴いてもらうことがあるのですが、
「わ〜(゚o゚) ホントだーー!!」っていうリアクション、結構あります。
その理由を説明すると「なるほど〜!」と納得できますよね。
ただ真似するだけでなく、どうしてそうなるか?がわかれば、応用ができるようになるのです。
モノマネ芸人さんの凄さ
「あえてのモノマネ」や、好きなアーティストに似せて歌ったりするのも楽しいですよね。
でも、何となく似てる〜と言うレベルではなく、とことんデフォルメを追求してパフォーマンスで魅了するモノマネタレントさんって、やっぱり凄い!
その歌手の特徴的な部分をグイッと引っぱり出し、微妙な声の質感や響かせ方をコントロールしながら表現するワケですから。
細かい部分を聴き取る力はもちろん、
自分の喉や体を使ってコントロールすることに長けているので、普通に歌ってもお上手な方が多いのも頷けます。
マネする部分は違っても、これもテクニックのなせる技ですね!
あなたがもし本気で歌が上手くなりたい!と思っているなら
・細い部分を聴き取る力と、
・自分の喉や体を使ってコントロールする力
をつけることです。
何をどれだけマネできるか?が大きな差となりますよ。
*「歌が上手くなるために避けては通れない音楽の聴き方」も参考に(^^)
自分らしく歌うためのマネの仕方
モノマネ芸人さんは、似てないと言われるとアウトですが
自分らしく歌いたい方にとって、似てると言われるのはちょっと微妙。。。。ですよね?
「歌い方、〇〇っぽいよね〜」というリアクションは、〇〇みたいにカッコよかった!という場合と、中途半端にモノマネっぽくてオリジナリティーがない・・・という場合もあったりするので。
そこで問題になってくるのが、
どうしたら歌の上達のためにマネを取り入れながら、モノマネにならずに自分らしく表現するか?
ということです。
でも、上の1、2、3でお話しした「基本パターン」や「彼らの当たり前」や「具体的で細かい部分」をきっちりマネしていくと、それは「モノマネもどき」にはなりません。
なぜなら、彼らと、あなたの声は違うし、個性も違います。
あなた自身の感性でそれが表現されることで、あなたのモノとして根を張っていくからです。
そしてそれが身についた時、マネが自分のモノになっていく!
と言うことなのでした。
まとめ
◆マネをすることから、独自のものに変化していったり、オリジナリティーが生まれてくる
◆歌の上達のためには、どこをマネして、何をマネしないのかを抑えておこう
◆上手い人の共通項になっている基本パターンのレジピを掴もう
◆特徴的な部分ではなく、具体的で細かい部分をマネする
◆どうしてそうなるか?がわかると応用がきく
◆細い部分を聴き取る耳と、声をコントロールする力をつけることが必要
◆マネして掴んだテクニックを、あなた自身の感性で表現していこう
ボイスレコーダーで自分の声を聴いてしまってショックを受けつつもたまに歌い方を車の中で試行錯誤してる者です。歌詞を見なくても唄えたり、歌手の歌声と間奏が脳内再生する程聴き込みましたが。やはりボイスレコーダーを通すと人に聴いてもらうレベルには遠く及んでいませんでした。外国の歌を一曲覚えた時に何か、聴き方が足りて居なかったのかなと思いました。は~。の~。一語切りとってもその唄の、は~。の~なんですよね。他の曲から切り貼りできません。ワンフレーズの聴き込みでは私には聴ききれていなかったのかなと思いました。素人(私のことですが)さんが言う物真似は嫌だからと言っての自己流の棒読み歌いは何か違うと思ってました。声の音色の物真似だけしても意味ないよと言う言い方は分かるとして歌い方が好きでその人の歌を聴いているのですし取り入れたいです。うまく言えませんが先生のブログに答えがありました。いつかボイストレーニングに参加させて頂きたいと思っております。長くなりましたが、失礼致します。
マーさん、コメントありがとうございます!
録音した自分の歌を聞くのは、わたしも嫌です(笑)ですが、そこにいろんな改善点が隠れているので、続けてみると良いでしょう。
あたまで理解しイメージしている事が体で再現できない・・・ということも多いかと思いますが、これは練習が必要です。
そして興味を持って探っていくときに、ひとつずつ答えが見えてくると思います。
そうするとどんどん変わっていくと思います!
近い将来マーさんにお会いできるのを楽しみにしていますね!!