【音程を合わせるコツ】歌い出しや語尾、高音で《残念な歌》にならないための解決法

音程
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あなたは、【音程】に自信がありますか?

音程さえ良ければOK!と言うわけではないのですが、音程がズレるといくら歌が上手くても聞き手にわかってしまうし、やっぱり神経質になりますよね。

音痴ではないけど、カラオケの音程バーはいつも、ちょっと下になってしまう。。。
歌っていると音程が取りにくかったり、歌が不安定になってしまう。。。ということは、実際にはよくあります。

ボカロのように音程完璧!とはいきませんが、音程の良さも歌の実力。
歌唱力の大きな要素になってしまうので、音程がズレないように歌っていきたいと思うわけです。

長年たくさんの方のレッスンをさせていただいていると、
・とくに音程をハズしやすい《鬼門》があること、
・それを解決するための《コツ》があることに気づきます。

もし【音程を合わせるコツ】があるならそのコツを掴んで、とりあえず適当に声を出して音程を合わせるのではなく、自信を持って歌いたい!ですよね。

今回は、多くの方が不安定になってしまったり、音程をキープするのが難しい箇所《鬼門》を3つに絞って、その改善法や対策《コツ》について紹介します。

ちょっとした意識で音程改善ができるポイントなので、自信を持って歌っていくために参考にしてください。
すぐに使えて便利なテクニックなので実践してみてくださいね。

 

1【歌い出しの音程】に自信が持てない…うまく入れない時の合わせ方

 

先日ある生徒さんのレッスンで、はじめの頃より歌唱力も表現力もレベルアップしてイイ感じに仕上がった曲があったんですね。

でもちょっと待てよ、
歌い出しの音程が…不安定じゃない??

「歌い出しがいつも自信がなさ気だね」というと、その生徒さんが

「そうなんですよ〜!歌い出しの音程が一番とりにくいんですよね〜(>_<)」って。

彼は高音もよく声が出せるし、難しい曲も自分の個性で上手に歌えます。
もちろん音痴ではなく、音程も問題ありません。

でも、おっしゃる通り歌い出しが苦手。。。
とくに一番初めの音で、音程が不安とか、タイミングが掴めないとか、上手く入れないという方は多いと思います。

 

不安定になってしまう原因として考えられるのは、

・正しい音程に行き着くように探りながら出すクセ
・恐る恐る歌うことで声がしっかり出せずにブレる

あなたも心当たりがあるかもしれません。

で、共通して言えるのは皆さん、自転車と同じで、こぎはじめはフラフラしがちだけど走り出すとスイスイ行ける! ということです。

こういった方は今回紹介する3つの方法で、結構改善されると思うので早速やっていきたいと思います。

*ちなみに、音程が合っているか間違っているかわからない、 音痴かも…と悩んでいる方は、「音程改善」ビフォーアフターの動画を参考にしてください。基礎から音程改善の練習法について紹介しています。

 

音程解決法 ①音程を上からとる!

先ほどの ・正しい音程に行き着くように探ってしまう人は 、音程を下からとる癖があります。
ある音を出す際、その音より低めの音から正しい音程に合わせに行く、というやり方です。

これだと歌い出しの音程を探ってしまうので、ちょっと不安定な印象になってしまします。

なので、下から合わせに行くのではなく、音程を上から取ってみましょう。

ささきひとえ
上から取るというのは、上からスーッと紐を引っ張るようなイメージで正しい音程に着地する!という感じです。

そうするとスッキリと正しい音に合わせやすいので、やってみてください。

上手くできない方は、ピアノで適当に音を一つ鳴らし、その音を上からとる練習をしてみましょう。

また、カラオケの《しゃくり》というのがありますが《しゃくり》はOK!
これはテクニックとしてよくあるのですが、 とりあえず下から音程を合わせるのと《しゃくり》とは違います。

なので歌い出しが苦手な方は、まずこの方法を試してみてください。この練習をしてコツが掴めると皆さんかなり改善されます。

音程解決法 ②一度息を止めてから歌い出す 

これはとっても使えるテクニックです。とくに歌い出しには効果覿面(てきめん)!

歌い出しの音程が上手く合わせられないという方の多くは、ストライクゾーンが定まっていない、ということが言えると思います。
ここ!ではなく、この辺?って感じ。

ここ!と、マトを絞って決め打ちする。

音程

ささきひとえ
一度、息を止めることで、声帯は完全閉鎖するので、音程の《マト》を絞ることができます。

つまり狙いをさだめて、ヨレずにブレずにクリアーな声で歌い出すことができるわけです。

①で紹介した「音程を上からとる」時も一度、息を止めてから紐を引っ張るように出してみるとピッタリ正確な音を出せると思います。

この、いったん息を止めてから声を出すについては、歌っている時の息の使い方についての動画でもお話ししていますので是非チェックしてみてください。

音程解決法 ③息のスピードをかけて声を出す

3つ目は、先ほどの生徒さんにいちばん効果があった方法。 1も2も改善につながったのですが、その生徒さんには一番良かったのが3の方法です。

それはプレッシャー。
つまり【息のスピード】をかけて、勢いよく声を出すということです。

息にはスピードがあります。これは声量にもつながる重要なポイントです。

息のスピードによって、
声の安定感も、音程のフィット感も、声量も違ってくるのです。

彼の場合も音程が外れているわけじゃないのに、なんとなく探りながら出すことで、自転車じゃないけど歌い出しで音程がフラついてしまい、ペダルを踏むタイミングが遅くなっていました。

なので、始めからペダルをしっかり踏み込んでスピードをつけて走り出すことで、歌い出しがとても安定し音程もフィットしてきました。

ささきひとえ
歌い出しで音程が合わない一番の原因は、自信のなさです。
自信がないから探ってしまうし、迷ってしまうし、しっかり声が出せなくなってしまうんですね。

自信満々で思い切り音程ハズのもなかなかですが(^^;)
でもやっぱり自信を持って歌い出した時は、自分自身も聴き手も気持ちがいいし、ちょっとくらい外れてても、自信なさ気にビビって出すよりいい!!

多くの場合、メロディーの音程は分かっているけど、なんか歌い出すとき自信がない。。。。というケースが多いので、とにかく自信を持って出すことがいちばんの改善法になると思います。

そして歌い出しが不安な方は、自信を持って歌うためにもこの3つの解決法をぜひ試してみてください。

こちらの動画で、①②③の具体的なやり方を、まとめて紹介しています。

 

2【語尾やメロディが下がるとき】音程がフラフラしない3つの対策

歌い出しの他にも音程がズレやすい箇所、まだまだあります。

次に多いのは、語尾や、高い音から音程が下がるときの着地音です。
メロディーの途中で音程がはずれやすいという方の多くは、ここでブレやすい。。。。

そして問題は、これって、歌っているときは気付きにくい。ということです。

あとで録音を聞いたりすると「あれ?こんなに音程不安定だったっけ?」ってこと、ありませんか?
このパターンは非常に多いのです。
 
そこで今回紹介する3つのポイントをぜひチェックして意識してみてください。
 

音程解決法 ①油断大敵。思わず油断してしまうところ

油断。実はこれが、語尾や経過音で音程が下がってしまう一番の原因です。

・まずは語尾ですが、
たとえばフレーズの最後で音を伸ばしている時など、途中くらいから意識が抜けていたりする人がとても多いです。

ささきひとえ
一番最後のロングトーンなんかはまだ意識できても、フレーズの途中にあるちょっとした語尾なんかは、意識…どっかに行っちゃってませんか〜?

こういう箇所ほど、最後まで大切に丁寧に歌ってみてください。

ここで注意したいのは、丁寧とか最後までしっかりというのは、声を大きくとか、長くではありません。
息のスピードが途中で”ふにゃ”となって気が抜けてしまうので、油断せずしっかり意識することが大事です。

・あとは、高音から音程が下がってきたときの着地音です。

とくにちょっと高めのメロディーから下がってきた次の音です。
ここでも油断しているので、ヨレたりブレたり、音程が不安定になってしまいます。

なぜかというと、皆さんとにかく高い音に意識がいっていて、
高音をしっかり出そう!』と思っているので、その次の音がおろそかになってしまうワケです。

そうするとここで どうしてもその高い音の前後にある音程が取れず不安定になってしまいます。

この経過音の不安定さは、
・あなたの
歌、全体の不安定さ】につながってしまう。
・自分ではあまり気がつかないので油断しないように注意しましょう!

歌い出しで音程がブレる時と同様、最後まで一定のプレッシャーがキープされていることが大事です。
それには息のスピードが大事なので、 支えをしっかりとって油断しないように丁寧に歌ってみましょう。

音程解決法 ②声のポジヨンを下げない

音程が下がると声のポジションが下がりやすくなってしまいます。

低音の出し方の動画でもお話ししていますが、とくに『ここは低い』とか『音程が下がった』というイメージで歌っていると、必要以上に声のポジションが下がって音程が崩れてしまいます。

歌が上手い人の歌は、細部にわたって意識できているのですが、 どうしてもサビの高い部分盛り上がるところを中心に、意識が持って行かれますよね〜。

そうなってしまうと、正しい音程のイメージ自体ができていないだけでなく、声も低くぶら下がってしまいます。

意識を変えるだけで解決へ向かうので、とにかく声のポジションが落ちてしまわないように、できるだけ高めのイメージで歌ってみることが大事です。そのコツを掴むとかなり改善されるハズです。

音程解決法 ③バックの音や自分の声を確認しながら歌う

当たり前ですが、バックの音を聴きながら歌うというのはとても重要です。
音程はもちろん、歌うときはカラオケや演奏をよく聴きながら歌ってみましょう。

そしてそれよりも大事なのは、
自分の歌をどれくらい客観的に聴きながら歌えているか?
ということです。

ささきひとえ
意外に皆さん、自分の歌をあまり聴いていない状態で歌っている方が多いように思います。
歌うことにいっぱいいっぱいという状態ですね。

自分の歌を確認しながら歌うと、今までと違った感覚で歌えるようになると思います。

なぜなら実は歌が上手くなるには

【歌い方】よりも【聴き方】を掴むこと が大事だからです。

自分の歌を確認しながら歌えていないければ、改善もできませんよね。

単純にバックの演奏に合わせる。。。というだけではなく、自分が今どう歌っていて、それがどう反映されているのか?
を確認しながら体感していくことが重要だからです。

*この聞き方については、「歌が上手くなるための聴き方」という動画を5本シリーズでアップしているので、 ワンランク上のボーカリストを目指したい方はぜひ参考にしてくださいね。

本当の意味で、歌が上達する秘訣について語っています。

そして、この①②③について具体的なやり方は、まとめてこちらの動画を参考に。

3【高い声】で音程が届かないときの原因と解決法

音程のお悩みの中でも、とくに気になるのが【高い音】

・サビなどの高音で声が届いてない…
・録音を聞いてみると、あれ?低い?
・力んだり張り上げたりして高い声が重い…
・無理な声の出し方で音程がフィットしない…

って思うことってありますよね。

まず、音程は分かっているのに、正確な音に届かない場合、大きく分けてその原因は2つあります。

高い声が届かない原因
⑴イメージしている音自体が低い。
⑵発声法が違っている。

高い声が届かない…音程がズレる2つの原因

⑴イメージしている音自体が低い。

これはボイトレしていてもよくあるのですが、本当は出せる音なのに、狙っている音のイメージがそもそも低いんですね。何よりまず、「出ない。無理かも…」と思いながら出していたりすると、初めから届くことはありません。

「出る!できる。大丈夫!」と思って出すことはとても重要。

高い声は高いポジションで出すといいので、自分が思っている以上に高い位置をイメージしてみるといいです。

声のポジションについての動画もオススメです。

⑵発声法が間違っている。

要は、音程が悪いのではなく、声の出し方が上手くいっていない。。。ということですね。

とくに高音発声は、テクニック的にも難しいので、サビまではいい感じなのに、一番いいところで、あああ====なんてことがよくあります。

まずは高い声の出し方について理解しておく事が重要です。

これはとっても大事なことなので、<声帯の仕組みや使い方>をわかりやすく説明しているこちらの動画を参考に。

ささきひとえ
つまり大事なことは、高い声は力でも気合いでもなく、振動数によって音程が取れるということなんですね。

なので、高い声で音程を合わせるには、声帯自体を軽く薄くする必要がある!ということです。

ここを誤解していたり、「いやそんなことはない。だってあの歌手は全身全霊で声を出していると言っていた!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、振動数が合わなければ高い声は出せません。

もちろんソウルは大事ですよ。魂のない歌は薄っぺらくなりますが、
声帯は薄く、力を抜いて軽々出す!これが鉄則です。

 

・・・とは言え、なかなかそれができないのも事実。
私もついついサビで盛り上がってしまって声を張り上げちゃったりすることもあります(^^;)

ここでは、高い声が上手く出せずに音程がずれてしまう、という時の解決法を3つ紹介します。

とてもシンプルなものですが、
実は真逆なことをやってしまっている方が非常に多いので、ぜひこの機会に高い声の出し方と、上手く音程を合わせていくコツを掴んでください。

このポイントを押さえることで、高音がラクになるだけでなく、なんとなくフラット気味な音程が改善に向かうと思うので最後まで見ていただいて実践してくださいね。

音程

音程解決法 ①思っているより高いポジションのイメージで

これは原因の⑴でお話ししたように、 高いポジションをイメージするだけで、

・鼻腔に当たりやすくなったり、
・口の中も広がって、上顎が持ち上がったり、
・のど声のポジションからヘッドボイスに持っていきやすくなるし、
・ミックスボイスのルートにものせやすくなるし、
・力が入りにくくラクに声が出せるようになります。

とにかく高いポジションのイメージはとても重要です。

ささきひとえ
信じがたいかもしれませんが、このポジションのイメージを変えるだけで、初めての方でも、本当に一瞬にして声が変わる事がよくあります。

そしてこのイメージは、誰にでもすぐにできるので、結構効果的です。

音程解決法 ②高い声ほど、喉を軽くする

これは原因の⑵でお話ししましたが、声の出し方、つまり声帯のコントロールが重要です。

・まず、高音ほど軽く振動数を増やす!ということを頭で理解する。

でなければ「いや、そんなことはない。、もっと頑張って出さなきゃ高い声は出ない!」 と思ってしまい、納得できないまま頑張っちゃうことになるので、理解することが大事です。

・あとはボイトレで実際の体感をつかむこと。

高音になるにつれて、喉の力をどんどん軽くしていきます。

この時に陥りやすいのが、喉の力を軽くと言われると、声を出す力も弱くなってしまうことがよくあるのですが、声を弱くしたり、息を漏らしたりするのではありません。喉の力を軽くしながらしっかり出していくのです。

やってみなきゃわからないし、うまくいったら「あ、もしかしてこの感覚かな〜」という実感がつかめると思います。

声帯をコントロールすることで声が変わったり、高い声でラクに音程がフィットしてきたら、「なるほどこういうことか!」と実感できるハズです。

あとは成功率を上げることなので、これには練習も必要です。

私のレッスンでは一つ一つエクササイズをチェックしながらこの感覚とテクニックを掴んでいきます。

この声帯のコントロールは、時間がかかりますが、いちばん確実。

このコントロールができるようになると、高音で無理に声を出して音程が下がったり、力んで重くなったりしたときも、どうしたらいいか自分で改善でき、より良い状態で歌えるように練習していくことができます。

ステージで歌う機会のあるボーカリストや、ワンランク上の歌い手を目指したい方は、ぜひ実際にやってみてください。

音程解決法 ③声のボリュームを気持ち下げる

②の声帯のコントロールはちょっと難しい…喉を軽くというのが上手くできないという方は、とりあえず声のボリュームを落としてみましょう。 これは簡単です。

この時点では少し声量が減ってもとりあえずOKです。

ささきひとえ
おそらく力んで張り上げて声ことが多いと思うので、ムダな力を取り除くためにも一旦、声のボリュームを落としましょう。

そうすることで少し軽くなり、音程が届くと思います。

サビで声が届かず、高い声が重くなって音程が下がってしまうという方は、ぜひこの3点を試してみてください。

◆簡単ですぐにできるのが、①の高いポジションのイメージ。
◆論理的で確実だけど練習が必要なのは、②の高い声ほど喉を軽くする。
◆とりあえず応急処置的に効果を発揮するのが、③の声のボリュームを気持ち落とす。です。

やってみてどうだったかなどコメントしていただけたら嬉しいです。

この3つの解決法の具体的なやり方についてはこちらを参考に。

 

今回は、音程を外しやすい《鬼門》を3つの項目に分けて、その原因と解決法についてお話ししましたが、

補足としていくつかの動画を紹介させていただきましたので、チェックしていただけると高い声だけでなくミックスボイスの使い方、声帯のコントロールの仕方、スムーズに歌っていくためのポイントなど、学んでいただけると思います。

そしてよかったらyoutubeの方もチャンネル登録とグッドボタン、そしてあなたからのコメントやメッセージいただけたら本当に嬉しいです(^^)

あなたの歌はもっと良くなる!!

 

 

 

 

 

音程
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2 件のコメント

  • まるで私のために書いてくださったような記事でした!!

    もう一度読み返して、次のレッスン、頑張ります!!

    • ありがとう!!参考になって良かったです。
      いつも素敵な歌を聴かせてもらえるので、次のレッスンも楽しみです。

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