声の響きを一瞬で変える!実はあまり出来ていないカンタンで強力な方法

響く声と口の形
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声の響きは人によって違います。
もともと声が響く人と、あまり響かずこもってしまったり、息っぽくかすれてしまう人もいます。
 
できるだけ響く声で歌いたい!もっと通る声でしっかり歌いたい!表現力豊かに声を使っていきたい!と感じていても
「それってボイトレしなきゃムリだよね・・・」って思っていませんか?
 
確かによく響く声であなたの歌を届けるにはボイストレーニングが必要ですが、実はそれ以外にも、即効性のある効果的なテクニックがあるのです。

しかも誰にでもすぐにできて、カンタン(^-^)

 
声が響かないだけでなく、滑舌や発音が悪い、声が散らばる、歌詞が伝わらない、マイクに乗らない、声が子供っぽい、歌が安定しない、しっかり出せない。。。などなどの改善にもつながってきます。
 
 
そんな声の響きを一変させる改善ポイント。口の形やアゴの動かし方などについて紹介します。
 
これらのフォームが修正されるだけで、声の響きがまるで変わってしまうくらい効果絶大なので、ぜひ試してみてくださいね。
  
 

【1】声の響きを操る、口の<形>と<動き>とは?

 
 
口のフォームが変わるだけで、声の響きが変わります。
声の響きだけでなく、発音や滑舌までもが変わってきます。
 
そのファーストステップ!まずは口の開け方と、動かし方。
 
 

陽子
そうそう、口は大きく!ですよね~。小さい頃から音楽の先生にも言われてるし。

ささきひとえ
・・・ですよね? わたし達は「大きな口を開けて歌いましょう!」って言われてきたけど、それだけでは不十分。 ただ大きく開ければいい、ってもんじゃないんです。

 

大きくではなく、どういう形で歌うか?が問題なのです。
 
口は、<タテ型、外向き>に! この動き(フォーム)がポイントです。
 
 

*<タテ型>とは?

 
私たちの口は上下左右に動きますよね。 つまり、上下がタテ、左右がヨコです。
 
では、大きな口を開けて、「テキパキ!」と、言ってみてください。
 
口角が横(左右)に引っ張られて作り笑顔した時のような口の形になっていませんか?
 
 
・・・せっかくやってもらって悪いのですが、これではイマイチ(笑)
 
ちょっと笑った感じになって一見良さげですが、
しっかりと声を響かせたいとか、パワフルに太く歌いたいとか、ボーカルをもっと前に出したいという場合には向きません。
 
 
今度はちょっと口をとがらせて「うおうお・・・」と、オーバーに言ってみてください。
 
・・・・どうですか??
 
 
口を左右、横に伸ばすのではなく、上下、タテも動かすのです。
顎(耳の下の顎の関節)もカクカク動いていますよね?
 
  
タテのラインで動かす感じをぜひ掴んでください。この動きが、歌うときにはとっても大切です。 

 

どんな時にタテのフォームを使うかと言うと。

 たとえば、低い音や静かに歌うところ、優しく語るように歌うときなどは、口の形も自然な方がいいと思いますが、
 
 
❶高音でガ〜ッと出したい時
❷言葉を前に出して強調したい時
❸デリケートな音や歌詞をクリアーに表現したい時
❹パワフルに太く歌いたい時
❺しっかりと響く声で歌うとき
 
などは、このタテのフォームをイメージしてみるといいでしょう。
 
おそらく、口のフォームだけで声の響きが違ってくると思います。
 
また、言葉によって若干違います。
 
「い」行は、横に引っ張る感じで発音する場合が多いと思いますが、
「お」行は、他の音に比べて口の形をタテにしやすいですよね?
 
 
ですが、やっぱり❶〜❺の場合は、どの言葉に限らず、基本的にタテを意識してみましょう。
 

*<外向き>とは?

これは文字通り、唇が外にめくれている状態です。

口紅のCMのように【ぷるるん♪】と突きだした感じで、上の前歯が2〜4本チラッと顔を覗かせるくらいがベストです。

 

声を響かせるための口の形 
 
陽子
ホントだ!これだけで声の響きが変わり、歌いやすくなりますね。
ささきひとえ
とくに女性は、この方が Sexy で見た目もイイでしょ??
まちがっても、“はにわ”状態で
歌うのだけは止めてくださいね。。。(汗)
陽子
・・・はにわの画像でなくてよかった。。。!!
 
 
もちろん男性だって、同じですよ。
実際にTVやライブ映像などを観ながら、口の動きをマネしてくださいね。
 
カッコいいボーカリストの口は、皆さんタテ型外向きで、良い声で響いています。
 
 
中には井上陽水さんのように、あまり口を開けずに歌われる方もいますが、あれは自分なりの声の響きがベストな状態で自在に操れる上でのことです。
 
また、あえてモヤモヤ何を言っているのかわからない感じにしたり、淡々と歌う方もいますが、それはとりあえず例外なので、まずは基本形ができるようにすることです。
 
 
実際、それほど大きな口を開ける必要はありませんが、ここぞ!という時はどんなアーティストも顎や口が、ガッと開くし、間違いなく声がよく響いています。
 
 
また、顎や口が固く締まっていると歌いにくく、
あまり大きな口を開けるのも顔の筋肉が固くなってしまうので、気をつけましょう。 
 
 

【2】<響く声の形>を鏡でチェック!

 
声が響かない原因って、声そのものも問題のように感じますが、この<タテ型、外向き>の<響く声の形>が掴めると、
 
①くっきりと芯のある声で楽に歌える
②ボヤ〜〜とした声がクッキリと輪郭を増してくる
③言葉がはっきりして歌詞が伝わりやすくなる
④ボーカルがぐっと前に出てくる!
⑤声が安定してブレにくくなる
⑥歌い方も見た目もボーカリストっぽくなる
⑦低音から高音までのボイスワークがスムーズになる
⑧声の正しいラインがつかめるようになる
 
・・・と、とにかく声が使いやすくなるし、響きも変わるのです。
 
 
そして、<タテ型、外向き>のフォームが即効性のある【改善ポイント】だってことを、頭で理解するだけではダメです。
 
それができているかどうかは自分では見えません。ちゃんと鏡をみてチェックしてくださいね。
 

レッスンでも本当に口の形を変えただけで、声の響きが大きく変わるのですが、意識してやるとはじめは、ぎこちない感じになってしまったり、余計力が入ったりするのも事実。

また、やっているつもりでも実際できていなかったり、気をつけても一瞬で元に戻ったりします。
 
 
ささきひとえ
なので、まずはしっかりと<響く声の形>をつかむこと。
そしてその音の違いを感じること。
 
どういう口のフォームをしたら声の響きがどう変わるか?色々試してみてください。
 
陽子
 効果絶大と言っても、定着するまでうっかりするとすぐ戻りそうなので、練習が必要ですね!
 そうです!<タテ型、外向き>のフォームが定着するまで、ぜひ鏡を見て練習してくださいね。
 

「あいうえお」の形

 
まずは鏡を用意して、いつもしゃべっているときのように「あいうえお」 と、言ってみてください。
 
普通に話すときのような口のフォームでは、声もあまり響かず、言葉がこもってしまう人もいるかもしれませんね。
 
もし、口も顔の筋肉もほとんど動いていとしたら、これでは歌ったときに物足りない感じがすると思います。
 
わたしたちは普通に話すとき、口のまわりの筋肉をあまり使うことなく会話をしています。
日本語は、それほど口を動かさずに話すことが出来るからです。
 
それに比べて、英語は日常の会話でも口の周りの筋肉をよく使います。
 
口をよく動かすというより、わまりの筋肉できちんと支えなければ発音しにくい音がたくさんあるからだと思います。
おまけに、表情も豊かでリアクションなども日本人に比べてオーバー。
 
 
この時点で、顔の筋肉の柔軟性や動かし方に違いがありそうですね。
 
 
ではもう一度、イラストのフォームを参考にして、今度は口の動きを意識できるように「あいうえお」と言ってみましょう。
 
<イラスト2>「あいうえお」の口の形
 
 
 
響く声 あいうえおフォーム
 
 
 
実際はそんなに大きく口を開ける必要はないのですが、コツがあります。
 
 
どんなコツかというと、

  ◆唇を外向きにして歌う
  ◆上の前歯が見えるように意識する
  ◆口をタテに開ける
  ◆アゴから動かす

そうするとなんとなく口に中にあった「あいうえお」の音が、少し前にくる感じがしませんか?

前にくると、声自体がちょっとくっきりして立体的になりませんか?

 
とくに高音で力が入る時や、緊張してうまく声が使えない時など、顎をよく動かしなから歌ってみてください。

顎を動かすだけで、喉にかかる力が分散され、体が緩むハズです。
 
 *アゴというのは、唇の下のアゴではなく、耳のすぐ下の顎関節のところです。
 
 
「ア行」「オ行」(アカサタナ…とか、オコソトノ…のことです)は、比較的開けやすいと思いますが、
「ウ行」でアゴを開けるのは難しいですよね?
 
たとえば高音を「ウ行」で、しっかりと出したい時などは、アゴをちょっと動かすといいでしょう。
声の響きが激変します。
 
 
同様に、「イ行」や「エ行」で、くちをヨコに引っ張るように動かすのではなく、口をタテにして、上下に開けてみましょう。
 
 

<イラスト2> 横にしたときと縦にしたときの「イ」のフォーム 

響く声 いのフォーム 
 
 
 このように、上下に開いてあげるように出すといいですね。
 
ヨコではなく、タテのフォームですよ。  
さらに上の前歯が見えるように唇を外向きにしながら、練習してみましょう。
 
 

歌うときは話すときと声の響きも違うし、音の高低や強弱、発音なども違います。
実際にやってみるとすぐわかりますが、ちょっと意識しただけで声の響きも歌詞の伝わり方も違ってきます。

 
少しオーバーなくらいでちょうどいいのですが、以下の点に注意!! 
 
 
❶大きな口で歌う必要はありません。
❷歌っている間中、ずっとやっている必要はありません。
 
Aメロ(歌い出しの静かな部分や音程が低いところ)などは話すくらいのフォームでも大丈夫です。
あなたのフォームをチェックしてみてください。
 
 

【3】うわ顎を動かして声の響きを変えてみよう

 
響きを変えるフォームの修正、もうひとつは、うわ顎です。
 
どこかというと、上の歯の歯茎から始まって真ん中のいちばんくぼんでいるところまでを硬口蓋、
のどちんこまでを軟口蓋といい、上の歯を支えている顎全体をうわ顎といいます。
 
このうわ顎は、声を変幻自在にあやつるアレンジャー的存在。
声の響きを変えるために大活躍するのです。
 
 
うわ顎に声を当てて鼻を通り、おでこに抜けていくように声を出すと、声も響き、スムーズに声が前に出る感じがしますよね。
 
この声の通り道は、喉声とサヨナラ! ムダなく無理ない ポジションで歌おう でもやった、息と声がスムーズに抜ける共鳴のライン(鼻の奥からおでこを通って、アタマのてっぺんへ抜けるライン)声の通り道を表しています。
 
この通り道をつかむためにも、うわ顎にちょっと持ち上げて、声を当てるように出してみるとボイス・ワークもラクになり声も響きます。
 
 響く声
 
 
また、真ん中のいちばんくぼんでいるあたりを、さらに上へ持ち上げるようにして口の中を広げてあげると、それだけで声の響きが変化することがわかります。
 
うわ顎だけでなく舌の位置や、口の中のスペースによっても明るい響きになったり、鼻にかかった感じになったり、あるいはやわらかく丸い響きになったり、いろいろな声の響きを作ることができます。
 
 
このように声の響きを作るには、表情や唇やアゴ、口の開け方など外見的な面での【外側のフォーム】と、
声帯の動きや喉頭筋や、喉頭懸垂機構の動き、また横隔膜や腹筋などと言った【内側のフォーム】もあります。
 
 
いろんな要素が混ざって声のニュアンスを作るのですが、内側のフォームに比べ、外側のフォームは自分で確認できるし、すぐにコントロールできるし、わかりやすいですよね。
 
 
あなたも口の形や、表情筋、唇、顎関節、うわ顎などをうまく使って、声の響きを変えたり表情をつけたり、アレンジしたりして、より表現力のある歌を歌ってくださいね。
 

まとめ

 
◆響く声を作るにはボイトレも必要ですが、外側のフォームを変えるだけで大きく変わる!

◆口は、<タテ型、外向き>に!「うおうお」のフォームをベースに歌おう!
 
◆大きな口を開けなくてもOK!ずっとやっていなくてもOK!ポイントを押さえて使い分けよう
 
◆はじめはぎこちなかったり、かえって力が入ったりしますが、コツが掴めるまで鏡を見て練習しよう

◆<響く声の形>をつかむこと、その音の違いを感じること、いろいろ変化させて試すこと。

◆うわ顎は声を操るアレンジャー。唇、口、舌、顎関節、表情筋などを連動させて表情のある歌を!

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4 件のコメント

  • とてもわかりやすく、実践できそうな記事をありがとうございます!
    メルマガも、楽しみです。
    50歳を過ぎてから、バンドをはじめました。ボーカリストとして、成長していきたいので、これからも参考にしたいと思います。よろしくお願いします。

    • 中澤さん、コメントありがとうございます!
      バンド始めたんですね〜。素敵なボーカル目指して頑張ってください(^-^)

  • いつもありがとうございます。最近気をつけていたことがまさに、わかりやすく書かれていて感激しました。
    即実践します。
    今から(((o(*゚▽゚*)o)))
    ワクワクです。

    • 北川さん、いつも読んでくださって嬉しいです。
      コツをつかむと本当に変わるので、ぜひやってみてくださ(^-^)ワクワクしながらやると効果倍増です!

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