息が苦しくならずに歌える【定番】歌のブレス術

息継ぎ ブレス
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歌のブレス(息継ぎ)について、よくあるお悩みをピックアップしてみました。

息って、無意識にしているものなので、自然なやり方がわかりにくかったり、意識すると返ってヘンになっちゃったりしますよね。

歌っている最中に、息が苦しくなってはじめて気がつくこともありますが、ちょっとコツを掴むとスムーズに歌っていけるのです。

今回は、歌っている時の息継ぎをスムーズにする【定番】歌のブレス術を紹介します。

 

1、歌のブレス(息継ぎ)は、鼻からも口からも。お腹でも胸でも。

 

Aさん
Q;歌うときは鼻で息継ぎをした方がいいと言われたんですが、私は 鼻で息継ぎをすると歌いづらいので口から息を吸っています(^_^;)
腹式呼吸で吸えていないのだと思うのですが、鼻から吸ったほうがいいのですか?
Bさん
Q;ボイトレの先生は、ブレスは鼻でと言います。
でも、歌手の人たちのブレスを聴いていると、みんな口で吸っているように思えるのですが、正しいブレスはどうなんでしょうか?

 

単純にどっちが正しいか?っていう事ではなく、その時々にあったブレス(息継ぎ)をするのがいいですね。時と場合により、歌のブレスもいろいろ、どちらもOKです。

なぜなら、必ずしも正しい発声でしっかり声を出して歌うときだけではなく、話すように歌ったり、感情的な表現になったり、息をほとんど使わなくていいところや、長いフレーズを一気に歌うときなど、色々だからです。

 

彦丸
俺の場合、鼻から吸ったほうが息が長持ちするような気もするんだよな〜

ささきひとえ
通常、鼻から吸ったほうが、腹式呼吸になりやすいので、いい状態で息が使えると思います。
でもそれと同じ状態で口から吸えたほうが、歌うには有利ですね。

彦丸
なるほど。鼻呼吸のように、口からも吸えるといいってことね。ブレスひとつとっても深いね〜

 

一般的な歌唱本やボイトレでは、鼻ブレスを勧めるところが多いのかも。
これは声楽からの流れで、その影響から「息継ぎはハナで」と教える先生も多いのでしょう。

でもJ-popやロックなどを歌うときは、口から吸うほうが一般的ですよね。
なぜなら、いちいちハナから吸っていては、間に合わない場合が多いからです。

ご質問の、鼻から吸うと歌いづらいと言う方も、きっとタイミングが合わず歌い出しが遅れちゃったりするからだと思います。あるいは、鼻で吸うとブレスに時間がかかったり・・・

なので基本、口呼吸で問題ありません。

また歌うときは、腹式呼吸だけでなく胸式呼吸で吸うこともあります。

どっちにしても息は肺にしか入りませんが、ようは、深く吸うときも、浅く吸うときもあるってことです。

「絶対に腹式呼吸でなきゃ!」なんて思う必要はないですね。

腹式呼吸についてはこちらも参考に(^^)

 

歌っている時のブレスは、ハナから吸っても口から吸っても、自然な良い呼吸ができることが一番。

意識しずぎて妙〜な”腹式呼吸もどき”にならないことがポイントです。

 

2、体は動かさずに、息だけを動かせる??

 

ではまず、歌のブレスについて以下をチェックしてみてください。

1、鼻ブレスで、肩や胸をあまり動かさずに息を吸ったり吐いたりできるか?

2、その状態で呼吸をさらに深くしていった時、肩や胸を動かさずに呼吸が出来ているか?

3、鼻ブレスから口ブレスにして、同じように肩や胸が動いていないか?

4、さらに肩や胸を動かさずに、口呼吸でしっかりブレス音が聞こえるように呼吸が出来ているか?

5、上体を下げながら、音をたててゆっくりと5秒かけて息を吸うことが出来るか?

 

ささきひとえ
ポイントはとにかく肩が上がらないようにすることと、ブレス音がしっかり聞こえるように呼吸をすることです。

彦丸
息を一気に吸ってしまって、ゆっくり吸えないよ。2秒でいっぱいだな。。。

ささきひとえ
そうなんですよね。皆さん、吸いすぎてしまうのですが、たくさん吸うワケではないんです。
息の量はちょっとだけど、ブレス音が聞こえるように息を吸ってみてくださいね〜

彦丸
息を吐くのはできるけど、同じように息を吸うのがむずかしいね〜

 

レッスンでもブレスコントロールをやりますが、息を吸ったり吐いたり・・・だけなのに、これってなかなか難しいんですよね。

なにがって、意識しながらやるのが難しいのです。無意識にはけっこう日常的に出来ているんだけど。

でも意識して出来なければ、コントロール出来るようになりません。

とにかく、体が上がっていかないように、床を押していくようなイメージで息を吸ったり吐いたり出来るように練習してくださいね。寄せては返す波のように・・・。

 

息継ぎ ブレス

 

これは、息をコントロールするための練習でもあります。

そして息だけでなく、声をコントロールするための練習でもあります。

 

3、どこでどいうブレスをするか?によって歌が大きく変わる!

 

Cさん
Q;歌っているとき、息継ぎをしていないことに気づきました。でもどこでどういう息を吸ったらいいのかよくわかりません。

先程のブレスコントロールが出来ていないという理由以外にも、息が上手く吸えない原因として、

①ブレスのタイミングがわからない・・・という場合と、
②歌うことに必死過ぎて、ブレスを忘れてしまう・・・と言う場合があるようです。

実はけっこう多いのです。
レッスンをしていると、息が苦しくなるまでブレスをしないで歌っている方が時々います。

「先生、息が…く、くるしい…(;≧皿≦)」

「だって息、吸ってないもの(^^;)」っていう。笑

①については、

・まずは原曲を聴いてブレスの位置を確認すること
・鼻で吸える所、口で吸う所、少しでいい所、充分な息が必要な所…などをチェック
・実際に歌ってみて、よりスムーズに歌うためのブレスポイント見つける

 

ブレスの位置は、必ずココで!というものではありません。

彦丸
苦しくてもとりあえずこのフレーズは最後まで吸わないほうがいいのかなって思う時もあるよね

ささきひとえ
そうですね。ここは一息で行きたい!って時もありますね。でも実際、吸える箇所がない場合はしょうがないけど、そうでないなら、ムリする必要はないですよ。

 

けっこう皆さん、息が苦しいのに最後まで頑張って歌っているんですが、逆に聴いてる方も苦しくなるのでムリしないでくださいね。

 

ささきひとえ
息が足りないときは、吸えるタイミングを見つけて吸っちゃってください。
誰にも怒られませんから。笑

彦丸
え?ブレスの箇所じゃないところで吸ってもいいの〜?たとえば言葉や単語を途中でぶった切ってもいいワケ?

ささきひとえ
全然OKです。不自然になる場合は別として、言葉の途中でブレスが入ることはよくありますよ。

 

リズムや歌詞を際立たせるために、あえてココ!という、意味のあるブレスもあります。

。。。が、いずれにしても、実際に歌ってみて「このフレーズは長いから、この言葉(単語)の間でブレスを入れよう!」みたいに、より歌いやすくするためのブレスをあらかじめ考えておくことも重要ですね。

 

②についても、これらを踏まえて、歌詞にブレスのポイントをちゃんと書いておくといいですよ。
忘れないように書いておくことも、意識してコントロールするための第一歩です。

例えば、

 ・イントロ後の歌い出しや間奏後の歌い出しでは鼻ブレスも可能
 ・息継ぎのスペースがある時はどちらでも
 ・フレーズの隙間は短いブレス(口でちょっとだけ)
 ・ブレスの音をしっかり出したいところ
 ・控えめに吸いたいところ
 ・瞬時にしっかり吸うブレス
 ・長いフレーズの前では、息の補給を忘れずに
 ・言葉(単語)の間であえて切るようにブレスを入れる時も

などなど。。。

 

そしてもう一つ。

語尾で息が苦しいのに、頑張って伸ばす必要はありません。

けっこう皆さん、語尾(フレーズに終わり)で音を伸ばさなきゃ!と思っている人が多く、息が苦しいのに声を出していることがあるのですが、苦しいときはムリしないで早めに終わって全然OK!!

 

最後に、歌のブレスは息の補給という役割だけではありません。

何よりもあなたの気持ちそのもの。

そのブレスをいかにスムーズに、無理なく、ムダなく、効果的に使うか?がとても重要なポイントになってくるのです。

今回はとりあえず、息継ぎに焦点を当てて【定番のブレス】について取り上げてみましたが、まずココが自然に出来ることがはじめのSTEPです。

自然なブレスで自由に歌いたいものですね(^^)

こちらも参考に!

まとめ

 
◆歌のブレスは、鼻ブレス、口ブレス、腹式呼吸、胸式呼吸、浅いブレス、深いブレス、短いブレス長いブレス、音がするブレス、しないブレスなど、その時々によって使い分ける
 
◆自然なブレスが一番。実際に歌ってみて、どこでブレスを入れるか、ベストなポイントを見つけてチェックする
 
◆言葉(単語)の間でも吸えるところを見つけて吸おう
 
◆歌のブレスは息の補給だけでなく、あなたの気持ちそのもの。
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3 件のコメント

  • ◆歌のブレスは息の補給だけでなく、あなたの気持ちそのもの。

    わっこちらに答えありました!
    ありがとうございます❣️

    • 計良さん、ありがとうございます!参考にしてくださいね。

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