今回のライブは、「歌うことで自分を生きる。」というのを実感したライブでした。
2日間に渡り、PROVEの札幌教室の生徒さんをはじめ、道新講座の受講生さん、そしてオンラインスクールPINVOSを受講されている方が、群馬と千葉から2名、そして神戸から2名参加してくださり、なんと40名!!
どれもそれぞれの思いが詰まった素敵な歌でした。
1日目の出演者
2日目の出演者
参加された方々、サポートくださった皆さん、スタッフ、そして応援に駆けつけてくださった方々、本当にありがとうございました。
今回はいつもと違って、それぞれの歌の裏にあったエピソードを4つ紹介させてください。
「どうしてもこれが歌いたい!これが今の気持ちなんです!」エピソード①
ある生徒さんの、本番前の最後レッスンで。
「先生、、、、曲変えていいですか?」
甘めのバラッドを歌うつもりで練習してきた彼女が、「これが歌いたい!」といってきた曲は、
この春、転職して新しい環境に慣れようと必死に戦ってきた彼女の悶々としたストレスと、自分への不甲斐なさが溢れ出たようなロック(魂の叫び)だった。
「この曲が頭の中でぐるぐる回っていて・・・これが今の気持ちなんです。」
「すごくいい!これにしよ!!」
そもそも歌ってそういうもんだ。
歌わずにはいられない。そんな思いをぶつけることができる。
本番での彼女の歌は等身大で力強く、その正直な気持ちが伝わり、聴く人を惹きつけたと思います。
カッコよかった!
実は毎回、発表会で歌われた生徒さんに、わたしから賞を差し上げています。
わたしの独断で、印象に残った方に。。。笑
で、今回はこの彼女の歌を選ばせていただいたのです。
賞と言っても賞金どころか何のプレゼントもないのですが・・・(^_^;)
泣いて喜んでくれました。
「自分の歌が伝わったのが嬉しい。。。」って。
それが何よりも、何よりも嬉しいですよね。
いついつライブがあるから歌わなきゃ。。。ってんではなく、歌わずにいられない!!という溢れる気持ちをぶつけるみたいに歌いたい!わたしも初心に帰る思いでした。
歌うことでしか表現できない自分がいる。 エピソード②
昔、人前で歌った時に言われた一言で傷ついてしまった。。。そんな経験をした方は少なくありません。
個性的であるほど。
でもそれば紛れもなくあなた自身で、
その声も、歌い方も、感じ方も、伝え方も、人からなんて言われようが全く恥ずべきものではありません。
彼の声は個性的。歌い方も特徴的で、わたしは大好きなんです。
わたしがやっているオンラインスクールPINVOSは、全国のいろんな方が受講してくださっていて音源を送っていただいたり、添削したりしています。
彼の歌はずっと前から聴いていて、実際に会うまではその歌声から、ビジュアル系ロックバンドのロン毛おにーさんかと勝手に想像していたのです。
わかるでしょ? 激しくて情熱的で色濃い独自性が感じられる歌だったので。。。
そういうイメージを勝手に持っていたんです。
そういうイメージを勝手に持っていたんです。
ところがお会いしてみると、わたしの浅はかで愚かな思い込みは一気に崩壊しました。
真逆。
『・・・え??あの歌、本当にあなたが歌っているの?』(←ココロの声。)
一見おっとりしていて優しそうで、はにかむ仕草が少年ぽくて引っ込み思案な印象。
そんな彼がいったんマイクを持つと、全く別の表情を見せるのです。
でもそれもまさしく彼自身で、しかも誰のマネでもない一貫した個性というところがスゴイ!
ギャップ萌えですな。。。(^-^)
彼の歌からは、おそらく周りが勝手に思っている彼のイメージとはまるで違う、本来の自分が溢れ出てるのです。
熱い情熱が感じられるエッジの効いた歌なのです。
そんな瞬間に触れた時、歌って本当に面白いな〜とワクワクするんですね。
歌がなかったら、彼のこの強烈な個性は、きっと誰にも知られることがないかもしれない、、、と思うと歌えるってすごい!
あなたの中にも、わたしの中にも、歌うことでしか表現できない自分がいることを改めて感じました。
きっとそんな自分が歌いたがっているんだなぁ〜と。
きっとそんな自分が歌いたがっているんだなぁ〜と。
子供を産んでも仕事があってもいくつになっても、私はわたしを生きる。エピソード③
2才のお子さんを連れてレッスンに来る生徒さんがいます。
人見知りなのか毎回はじめはママの抱っこから降りようとせず、そのうち隣のイスに座り、最後にはドラムセットをいじったり、わたしのそばにやって来たりして、ホントにめんこちゃんなのです❤️
でもママとしては、ボイトレや歌うことに集中したい・・・!
先日のレッスンでも、片手でぐずって泣き出す子供を抱え、片手でマイクを持ちながら歌うしかありません。
トーマスの動画を見せながら発表会で歌うバラッドを同時に流して練習したりしました。
きっと夢があるんでしょう。
だって彼女の歌、凄いんですよ〜!本当にステキなんです。
そして今回歌った曲も、
「いつのまにか心の声を聞かずに、見ないふりしてきたけど
心の中にある消えそうで消せなかったこの夢は
まだ願えば叶うだろうか。。。
まだ願えば叶うだろうか。。。
今はそれは見えなくて遠いけど、やっぱり私は諦めない。
そして自分を生きる。」
という歌詞で、彼女の熱い想いが溢れていた力強い歌でした。
本当はもっとレッスンにも来たいけど、なかなか来れない。。。
まだ小さいからずっと付きっきりで自分の時間なんてない。。。
こんなに歌が好きなのに自分が立てるステージなんて遠い。。。
そんなふうに思っていたと思います。
「先生を見ていると子供がいても歌っていくことができるんだと、勇気を湧いて来ました。
わたしのターニングポイントになった出会いです」
彼女がステージでこう話してくれたことが、本当に嬉しかった!!
大丈夫!わたし子供4人もいますから。50過ぎても歌ってますから。笑
大丈夫!まだまだこれからです!!
まっすぐな歌声にぴったりな曲。この曲を届けたかったんだ。エピソード④
発表会ライブの10日前の朝、訃報が届きました。
それはここ数年、病気と闘いながら最後まで歌うことを諦めなかった生徒さんが、息を引きとったという知らせでした。
彼女のことは以前ブログにも書いたことがあります。
調べてみるとこの記事は去年の1月。
入退院を繰り返しながらも歌うことにいつも前向きで、一年前の発表会ライブでは、スクール15周年の記念にと、彼女が中心となって私へのサプライズを計画しマイクをプレゼントしてくれたんです。
今年の3月には自らのライブをやり、5月の発表会でも歌い。。。実際はとても歌える状態ではなく、立っているのも辛かったことでしょう。
でもそんなことは一切見せず、気づいていない人もたくさんいたと思います。
今回も半月前まで、きっと出るつもりでいたはず。
それが叶わず、一緒に歌ってきた仲間をひとり失った他の生徒さんたちも本当に悲しんでいました。
そんな中はじまった発表会ライブでしたが、最後に、彼女が歌う予定だった曲を、生徒さんのギターとフルートに合わせて、わたしが代わって歌わせていただきました。
彼女のまっすぐな歌声にぴったりな曲。
この曲をご主人に届けたかったのかな。。。そう思いました。
この日はご主人様も来てくださり、「本当に歌うことが生きる力になっていました」というお言葉に、みなさん涙を浮かべて深く頷いていらっしゃいました。
きっと聴いていたと思います。この歌も。そしてみんなの歌も。
こうして歌える場があること、聴いてくれる人がいること、何より自分の中に歌える力があること。そのありがたさを実感しました。
・・・というわけで、今回はこのライブにまつわる4つのストーリーを書かせていただきました。
皆さんそれぞれに物語があり、歌うことで自分を生きています。
まだまだ練習も必要だし、歌う度に難しくもなり、やる毎に課題も増え、凹むことも多々ありますが、その全てが生きる力になっています。
だって楽しいしね。
sing your life. 人生を謳歌しよう!!!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
佐々木先生、こんにちは!
毎回ブログ楽しみに読ませて頂いてます。
最近、カラオケへ行く事も歌詞覚える事もイマイチ、やる気がしなくて困ってましたが今日のブログ読んで自分の声も歌も好きじゃないけど、これが自分の個性なんだと、これでいいんだと少し思えて、また練習に励んでみます。
去年の東京のワークショップ、身内の不幸で行かれなくなり、でも早いものであれから1年、また札幌へ法事で行きます。
11月の半ばは、もう雪かもですね!
野口さんコメントありがとうございます!
そうでしたね。去年はWSでお会いできず残念でしたが、あれからもう1年。
今年も11月17日18日に東京WSですが、野口さんは札幌ですかね・・?
もし日程が重ならなければ是非メールください。