ファルセット、あなたは歌の中で使っていますか?
今日は聴く人をうっとりさせるファルセットの魅力についてお話します。
【裏声】のことを【ファルセット】と捉えている方も多いですよね。
ですので、まずはファルセットと裏声の違い、
そしてファルセットにはどんな種類があるのか、
なぜファルセットを使うとを歌がステキになるのか、
ファルセットの効果と魅力を知って、あなたの歌にもぜひ使ってみてください。
歌の表現の幅も広がり、歌うことがもっと楽しくなりますよ。
ファルセットとは?裏声との違いって?
ファルセットを日本語で「裏声」だと考えている方が多いと思います。
これは間違えではありませんが、ちょっと違うんですね。
どこが違うのかと言うと、「裏声」の使われ方で一番多いのは、
「高い声を出そうとすると裏声になっちゃうんです。。。。」とか、
「できるだけ地声で歌いたいのに、うまく声が使えなくて裏声になるのをなんとかしたい」とか、
「地声と裏声の切り替えがうまく行かないのが悩み」とか。
「その音、裏声じゃなくて地声で出せないの?」とか。
どことなく悪いイメージで使われることが多くないですか?
「裏声」じゃマズイ。。。みたいなニュアンスもありますよね。
実際、私たち40代以上の世代は、声量命!地声で頑張って裏声使っちゃダメ!みたいに思い込ませれてきた節もあって、裏声にしたら負け!って思っている方も少なくありません(笑)
地声で歌えないから、しょうがなく逃げた「使えない声」でもありません。
ただ言えるのは、よく響いた張りのある声(いわゆる地声)ではない。と言うことですね。
これが一番わかりやすかったりして。。。笑
声帯レベルで言えば、声帯が厚い状態でしっかり振動している地声に比べると、ファルセットは声帯の表面部分がうすく振動し、隙間が多く息の量が多い状態です。
一般的に使われるようになったのは、R&B系の男性ボーカルの高音からきていると言う説もあるくらい、今では甘くてメロウな息まじりの声のことを指しています。
もちろん女性シンガーもよく使うし、今でもジャンル問わずたくさんの歌手がファルセットを使っていますよね。
とても感情的でセクシーなこの声は、歌っていく上で欠かせない表情豊かな歌声であると言えます。
今では裏声をこのように捉えている方も多くいらっしゃるので、まずはネガティブな裏声のイメージを払拭して、是非あなたの歌の中にもファルセットを使ってみてください。
ファルセットの3つの種類
【ファルセット】ひとつ取っても、実際には歌う人の声質や歌での表現、ニュアンスは様々なので、「これがファルセットです!」と限定することは不可能です。
声をカテゴライズするのはとても難しいので、ここでは<裏声>も<ウィスパーボイス>も全てひっくるめて、一般的にイメージされている【ファルセット】について、大きく3つの種類に分けて紹介しますね。
1、合唱の時の裏声/声楽的な声
このファルセットは、コーラスや合唱などで使う、綺麗目な声のことを指しています。
あまり響かないので、他の人の声との混ざりもよく、美しいハーモニーを作ります。
声楽的な発声ではありますが、実はこの声自体はロックやポップスにもよく使われているんですよ。
また、この声質の中音域を【ミックスボイス】と捉える場合もあります。
2、高音の抜けるような柔らかい声
このファルセットは洋楽に多く、特に高音のロングトーン(伸ばすとき)によく使われます。
また元々のメロディーをちょっと変えて歌ったり、アドリブっぽいフレーズでフェイクしたりするときにも、この抜けるような高音のファルセットを耳にしたことがあるでしょう?
高揚感が得られるファルセット歌唱法です。
そしてこのファルセットはよく【ヘッドボイス】と言われる場合もあります。
呼び名はどちらでもいいのですが、これができるとちょっとカッコイイですよね!
3、音程にかかわらず息の混ざったセクシーな声
これはファルセットの中でも【ウィスパーボイス】に近いかな?
つまり音程にかかわらず、高音も低音も、息の調合がポイントになります。
・息と声の割合が 7:3
・息と声の割合が 5:5
・息と声の割合が 3:7
など、その調合の割合によって声のニュアンスも変わり、ファルセットの表情も変化します。
とにかく声量声量と声を張り上げて喉を痛めたり、地声でどんどん苦しくなってしまうのでは、歌っていてもしんどくなるばかりです。
「頑張って声出さなきゃ!」という思いに縛られることなく、もっと力を抜いて、ファルセットのような柔らかい声を積極的に使ってみましょう!
もちろんそれにはコントロールも必要ですが、ファルセットを使うことで、あなたの歌もさらにメリハリもつき豊かに、そして今まで以上に気持ちが伝わる歌になると思います。
ファルセットの効果的な練習法
ファルセットができるようになるための練習は色々あります。
ですが、今回は一番シンプルで、わかりやすく、楽器がなくてもOK!
しかも一人でもできて、あっているか間違っているかも判断できちゃうボイトレを、ひとつ紹介しますね!
1 よくライブなどで盛り上がるときにやる「フォ〜〜〜〜」これをやってみましょう!
2、できるだけ高いポジションからできるだけ高い音でフォールダウン(放り投げて落下させる)します。
3、低音まで降りてきて、ちゃんと地声で着地してね!
ポイントは母音の「U」をずっとつなげていくことです。
できるようになるにはちょっと難しいかもしれませんが、ぜひ練習してみてください。
これができると知らず知らずのうちにファルセットのポジションがつかめます。
高い声でのロングトーンや、ファルセットで歌っていても、「声出てないんじゃない?」とか「合唱みたいで声量がない」なんて思われずに、ちゃんとファルセットで表現できるようになるオススメのボイトレです。
あなたの歌はもっと彩られる!